相続したくない財産

相続したくない財産
最近ある不動産会社が相続したくない財産のアンケートを行い、そのランキング結果を発表しました。その上位5と、それぞれの主な理由を記してみます。
1
位:不動産➡自分で住んだり使ったりしない、築年数が古く資産価値がない、など。
2
位:お墓 ➡遠くにあるため掃除が大変、将来の管理や費用に限界がある、など。
3
位:借金 ➡自分の借金ではないのになぜ返済しないといけないのか、など。
4
位:骨董品➡価値がわからず処分に困る、売ってもあまりお金にならない、置くスペースがない、など。
5
位:車  ➡名義変更手続きに手間がかかる、自分の車がある、興味がない、など。
これらを見ますと、それぞれきわめてもっともな理由から相続したくないと考えていることがわかります。12位の不動産やお墓は移動させにくく、管理が大変という共通点があります。また3位の借金は誰しも抱えたくないですし、45位の骨董品や車は個人の好みが関係するものなので扱いにくいという難点があります。
このように資産的な価値があって換金しやすい財産以外は相続したくない、という相続人の本音がうかがえるアンケート結果となっています。


このような相続したくない財産がある場合、相続人が複数であればまず「遺産分割協議」において自分以外の人に相続してもらう方法が考えられます。自分は嫌でも他の人にとっては利用価値が高いことがあるからです。
「遺産分割協議」とは相続人同士で遺産をどのように分割するかを決める手続きのことで、協議を通じて特定の財産を誰が引き受けるかを決めることができます。
不動産の場合では、ある相続人が都市部の不動産を引き受け、別の相続人が田舎の不動産を引き受けるといった合意が成立することがあります。ただし「遺産分割協議」には相続人全員が同意しなければなりませんので、十分な話し合いが必要です。

次いで考えられるのは「相続放棄」ですが、法律的には遺産の一部だけ選んで残りを放棄することはできません。「借金」など債務だけを相続したくない場合は、遺産の全部を放棄する代わりに「限定承認」という手続きを利用することができます。
これは債務がプラスの遺産を超えるおそれがある場合の方法で、相続人は相続遺産の範囲内でのみ債務を負担します。これによりそれ以上の債務を支払う必要はなくなります。ただし「限定承認」には相続開始を知ってから3ヶ月以内という期限がありますので、早めに当事務所のような相続の専門家に相談することをお勧めいたします。

 

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